ヤマトアパートメント

photo 矢野紀行 (Nacasa & Partners Inc.,)

ヤマトアパートメント
Y studio

大分県大分市
設計:2006.07-10
施工:2006.10-12
室内改装
設計監理:塩塚隆生アトリエ
施工:豊國建設

スケールを立ち現す

1Kが2戸並列したプランが、共用の階段室をはさんで反転、計4戸の1Kをワンフロアに配した4階建てのアパートメントの改装計画。
既存の部材を撤去して2戸の1Kをつなげ、36㎡のワンフロアのスペースにする。用途を定めての改装ではなく、既存のく体がもたらす空間のスケールをそのまま現すことに努め、スケールから用途が導かれるような計画にしたいと考えました。
壁・天井のく体には白いペイント、床は白いビニルシート。新規に挿入された要素は、向かい合った壁面にそれぞれ長さのあるカウンターを設けたことです。2つのカウンターは、調理機器が設えられたものと、テーブルの高さに設けたフラットなものです。行為の起点となるカウンターを壁面に沿って設けることで、ひとつながりの空間のスケールが常に認識できるようにしたいと考えました。
く体の表面を素材感の無い凹凸のみに還元し、白く漂泊された空間に立ち現れる「スケール」そのものが魅力となるようなスペースを考えていました。